「グリストラップの清掃と廃油の回収、どっちがいつだったか毎回分からなくなります」——複数の業者が出入りするお店から、こんなお話をうかがいます。
飲食店の油まわりには、「廃食用油の回収」と「グリストラップの清掃」という2つの別の仕事があります。どちらも油に関わるため混同されやすいのですが、扱うものも業者も違います。
この記事では、この2つを年間の予定としてまとめて組む方法をお伝えします。バラバラに対応するより、ずっと管理が楽になります。
2つの違いをもう一度整理する
廃食用油の回収
フライヤーで使い終わった揚げ油を、容器に溜めて引き取ってもらう仕事です。植物油は資源として買取の対象になります。回収の費用はかからないのが一般的です。
グリストラップの清掃
厨房の排水に含まれる油分や残さを溜める設備の清掃です。こちらは溜まったものを処理する仕事なので、費用がかかります。放置すると悪臭や配管の詰まりの原因になります。
つまり、片方は「資源を渡す」仕事、もう片方は「汚れを処理してもらう」仕事です。性質がまったく違います。
つながっている部分もある
揚げ油をきちんと回収に回していれば、排水に流れる油分は減ります。廃油の管理が良いお店は、グリストラップの汚れ方も穏やかです。逆に、油を流している店は清掃の頻度が上がり、費用も増えます。
バラバラに管理していると
- 🔸 どちらがいつか分からなくなる:スタッフが業者を取り違えて対応します
- 🔸 清掃を忘れて悪臭が出る:予定が決まっていないと必ず後回しになります
- 🔸 費用の全体像が見えない:油まわりに年間いくらかかっているか把握できません
- 🔸 担当者が替わると途切れる:2つの連絡先が個人の記憶に残っている状態です
- 🔸 繁忙期に重なって混乱する:一番忙しい時期に対応が集中します
年間計画の作り方
ステップ1:カレンダーに両方を書き込む
1年分のカレンダーに、廃油の回収日とグリストラップ清掃の予定を書き込みます。紙1枚で構いません。厨房に貼っておけば、誰でも見られます。
これだけで、「どっちがいつだっけ」がなくなります。連絡先も一緒に書いておけば、担当者が替わっても困りません。
ステップ2:繁忙期を避けて配置する
年末、お盆、大型連休——忙しい時期に清掃の立ち会いを入れないようにします。逆に、繁忙期の直前には廃油を空にしておくのが理想です。
ステップ3:季節の特性を織り込む
- ✅ 夏前:グリストラップの清掃を入れる——悪臭と虫が出やすい季節の前に
- ✅ 秋:廃油の回収頻度を上げる——秋メニューで油の消費が増えます
- ✅ 冬前:フライヤーの排出口を点検——固まって詰まる前に
- ✅ 年末前:廃油を空にする——繁忙期に置き場が溢れないように
ステップ4:年に1回、費用を合計する
グリストラップ清掃の費用、油の仕入れ、廃油の買取収入。この3つを足し引きすれば、油まわりの年間収支が見えます。ここまで見ているお店は少ないので、それだけで一歩先に行けます。
「流さない」が両方の費用を下げる
年間計画を作ると、ひとつの事実が見えてきます。油を排水に流さないことが、グリストラップの清掃費用を抑える一番の方法だということです。
揚げ油はもちろん、フライパンの残り油、ロースターの脂、洗い物の前の拭き取り。排水に入る油を減らせば、溜まるスピードが落ちます。清掃の間隔が伸びれば、そのまま費用が下がります。
そして流さなかった油は、回収に回せば買取の対象です。「流さない」という一つの行動が、支出を減らし収入を増やす——これは覚えておく価値のある構造だと思います。
OIL BEESの対応範囲について
はっきりお伝えしておきます。OIL BEESが対応するのは廃食用油の回収です。グリストラップの清掃は別のサービスになります。できないことをできると言うつもりはありません。
ただし、2つの違いや、どう組み合わせて考えればいいかについてはご説明できます。「排水に油が入らない厨房の運用」は、私たちの得意な領域です。容器の置き場や分別の設計で、流れる油を減らすお手伝いができます。
廃油の回収費用はかかりません。植物油は買取の対象です。回収の日時と量はポータルで確認できますので、年間計画の材料としてお使いいただけます。
年間計画は1枚の表で足ります
立派な計画書は必要ありません。縦に項目、横に12か月の表が1枚あれば十分です。厨房に貼れる形がいちばん続きます。
- 🔸 行1:揚げ油の交換——おおよその回数を入れておきます
- 🔸 行2:廃油の回収——回収予定の週に印をつけます
- 🔸 行3:グリストラップの清掃——業者に頼む回と自店でやる回を分けます
- 🔸 行4:ダクト・換気の清掃——年1〜2回でも書いておくと忘れません
- 🔸 行5:繁忙期のメモ——年末・歓送迎会シーズン・連休を先に塗っておきます
この表があると、担当者が代わっても引き継げます。「去年はどうしていたか」を思い出すための資料にもなります。
よくある質問
Q. グリストラップの清掃もお願いできますか?
A. 当社の対応範囲は廃食用油の回収です。清掃については別のサービスになりますので、考え方のご相談までとさせていただいています。
Q. グリストラップに溜まった油は回収対象ですか?
A. 対象外です。水分や残さが多く混ざっているため、揚げ油とは扱いが異なります。揚げ油の容器には入れないでください。
Q. 清掃の頻度はどれくらいが適切ですか?
A. 厨房の規模と油の使用量によって変わります。清掃を依頼されている業者にご確認いただくのが確実です。
Q. 年間計画を作るのを手伝ってもらえますか?
A. 廃油の回収については、季節ごとの頻度を含めてご提案します。厨房に貼れる簡単な予定表を一緒に作ることもあります。
まとめ
- ✅ 廃油回収とグリストラップ清掃は別の仕事——片方は資源、片方は処理
- ✅ カレンダー1枚に両方書いて厨房に貼る——それだけで混乱がなくなる
- ✅ 繁忙期を避け、季節の特性を織り込む——夏前・秋・冬前・年末前がポイント
- ✅ 「流さない」が両方の費用に効く——支出が減り、収入が増える
OIL BEESでは、廃食用油の回収を通じて、排水に油が入らない厨房づくりをお手伝いしています。「油まわりを全体で整理したい」というご相談も歓迎です。気軽にお問い合わせください。


