四条河原町や祇園、烏丸、京都駅のまわりには、天ぷらや串揚げ、とんかつ、洋食のフライを出す店がたくさんあります。揚げ物を出していれば、使い終わった油は毎日少しずつたまっていきます。ところが京都市の中心部では、その油を「どこに置いて、どう出すか」で困っているお店が少なくありません。
理由のひとつは店の形です。町家を改装した店は間口が狭く、奥に細長い造りで、厨房のそばに一斗缶を置く場所がなかなか取れません。祇園や先斗町のように細い通りに面した店では、店の前に缶を出しておくわけにもいきません。観光のお客さまが多い店では、日によって揚げる量が大きく変わり、缶がいっぱいになる時期が読みにくいという声も聞きます。
この記事では、京都市内中心部の飲食店で起きやすい困りごとをもとに、廃食用油の置き場の決め方と出し方を、店の形ごとにまとめました。OIL BEESは京都市内のお店からのご相談にも対応しています。お店の住所を教えていただければ、路地の奥や古い建物の中の店でも伺えるかどうかを、最初にご返答します。
京都市中心部の店は「置き場」と「通り」で廃油の悩みが決まる
京都の中心部は、通りが碁盤の目のように走り、一本入ると車がすれ違えないほど細い通りや、一方通行の道がたくさんあります。大通りに面したビルの店と、路地の奥の店とでは、同じ量の油を出すにしても段取りがまるで違います。烏丸や京都駅のまわりのビルに入る店なら、ビルの共用の置き場や搬入口を使えるかどうかを、管理会社に確かめるところから始めます。路地の店や町家の店は、店の中に置き場をとれるかが出発点になります。
廃油の回収で最初に決めるのは、どこに缶を置き、どこで受け渡すかです。量や回収の間隔はそのあとで相談できますが、置き場が決まらないと話が前に進みません。京都市中心部の店で起きやすい困りごとは、だいたい次の三つです。
- 厨房が狭く、満杯の缶を置いておく場所がない
- 店の前や通りに缶を出しておけない
- 揚げる量の波が大きく、缶がいつ埋まるか読めない
どれも「京都の店だから仕方がない」とあきらめる話ではありません。店の造りと営業の仕方を伺えば、置き方と受け渡し方は決められます。ここから、店の形ごとに見ていきます。
町家を改装した店は、奥に長い間取りのどこに缶を置くかを先に決める
通り庭を生かした厨房では、動線をふさがない位置を探す
京町家は「うなぎの寝床」と言われるように、間口が狭く奥に長い造りです。もともと表から奥へ抜ける土間(通り庭)に台所があったため、改装した店でも、細長い土間をそのまま厨房に使っていることがよくあります。この形だと、フライヤーの横に一斗缶を置いただけで、人がすれ違えなくなります。
そこでおすすめしているのが、油を移す缶と、満杯になった缶の置き場を分けて考えることです。油を移す缶はフライヤーの近くに一つだけ置き、満杯になったら奥の勝手口のそばや、物入れとして使っている小部屋へ移します。満杯の缶を厨房に何本も並べないだけで、仕込みや片付けのじゃまになりません。
坪庭や表の格子の前には置かない
奥に坪庭がある店では、庭のすみに缶を置きたくなるかもしれません。ただ、坪庭は客席から見えることが多く、雨水が缶に入るおそれもあります。表の格子の前も同じで、通りから見えるうえに、通る人のじゃまになります。缶の置き場は、お客さまの目に入らず、雨の当たらない屋内か軒の下に決めておくと安心です。
隣と壁を接している町家は、においと虫に気をつける
町家は隣の家と壁を接して建ち並んでいることが多く、店の裏手がそのまま隣の住まいに面していることもあります。廃油の缶から出るにおいは、思っている以上に周りへ伝わります。揚げカスが残ったままの油や、蓋の閉まりきらない缶は、においだけでなく虫を呼ぶもとにもなります。
缶は蓋がきちんと閉まるものを使い、缶の外側に垂れた油はその日のうちにふき取ります。置き場の床に新聞紙や敷き板を敷いておくと、こぼれた油が土間にしみこまず、掃除も楽になります。
量の少ない店は、2缶たまってから出せばよい
町家の小さな店では、揚げ物は一部のメニューだけということも多いと思います。OIL BEESは一斗缶2缶から回収していますので、毎週のように缶が埋まる店でなくても頼めます。容器の設置も無料なので、置き場の広さに合わせて缶を用意できます。
祇園・先斗町の路地の店は、受け渡しの場所と鍵の扱いを決めておく
祇園や先斗町、木屋町の界隈には、夕方から夜にかけて営業する店が集まっています。昼間は店を閉めていることが多く、回収のたびに誰かが店にいるのは大きな負担です。
OIL BEESの回収は立ち会い不要です。そのかわり、最初に「どこに缶を出しておけば受け取れるか」を店ごとに決めておきます。たとえば、次のような決め方があります。
- 勝手口の内側の決まった場所に置き、鍵の扱いを取り決めておく
- 建物の共用の物置やごみ置き場のうち、使ってよい場所を家主やビルの管理者に確かめる
- どうしても店の前に出す場合は、出しておく時間をできるだけ短くし、通る人のじゃまにならない向きにそろえる
細い通りに面した店では、缶を出しっぱなしにすると、通る人がつまずいたり、においが気になったりします。近所の店や住まいとのつきあいを大事にする土地柄でもありますから、置き場は店の内側にとるのが基本と考えてください。
夜の店でもうひとつ気をつけたいのが、油を缶に移すタイミングです。閉店間際はフライヤーの油がまだ熱く、片付けも急ぎがちです。熱い油を急いで缶に移すと、やけどやこぼれのもとになります。閉店後はフライヤーに蓋をして冷まし、翌日の仕込みの前に缶へ移す、という順番を決めておくと、遅い時間に慌てて作業をせずにすみます。
回収の日時と量は、OIL BEESのポータルで確認できます。夜だけ営業する店でも、翌日の仕込みのときに「いつ回収されたか」「どれだけ出たか」を画面で確かめられるので、スタッフどうしの申し送りに頼らずにすみます。
観光のお客さまが多い店は、揚げる量の波を見越しておく
京都駅のまわりや四条河原町、祇園の店では、観光のお客さまの入りで売上が大きく変わります。週末や連休にお客さまが集中すると、フライヤーの油を替える回数も増え、ふだんよりずっと早く缶が埋まります。
量の波がある店で困るのは、缶があふれて置き場がなくなることです。OIL BEESでは、繁忙期に回収の頻度を増やしたり、落ち着いた時期に戻したりといった調整に対応しています。忙しくなる前に「この時期は量が増える」と知らせていただけると、段取りが組みやすくなります。
ポータルで回収の量を時期ごとに見ていくと、自分の店の量の波がつかめてきます。前の年の同じ時期にどれだけ出たかがわかれば、新しい油の仕入れの目安にもなります。OIL BEESは食用油(新油)の販売もしていて、廃油の回収とあわせて仕入れの相談もしていただけます。
天ぷら・串揚げ・洋食のフライ:京都の店で出る油を回収に出す前の扱い
京都には、天ぷらや串揚げを専門に出す店、昔ながらの洋食店、とんかつ店、唐揚げや餃子も出すラーメン店など、揚げ物を扱う店がそろっています。錦市場や新京極のように、店先で揚げたてを売る店もあります。
油の出方は、店の種類でかなり違います。目の前で揚げる天ぷらの店は、減ったぶんを足す差し油と、まとめて替える交換を組み合わせることが多く、交換の間隔で量が決まります。串揚げやとんかつの店は、パン粉の衣で油が傷みやすく、替える回数が多くなります。ラーメン店のように揚げ物が脇役の店は、サイドメニューの注文の数で量が決まります。自分の店がどれにあたるかを考えておくと、置き場に何缶ぶんの場所が要るかが見えてきます。
どの種類の店でも、回収に出す前の扱いは共通しています。
- 揚げカスや衣のかけらは、油こしで取ってから缶に移す
- 水や洗剤が入らないようにする(洗い場の近くに缶を置かない)
- 揚げ終わってすぐの熱い油は移さず、冷めてから移す
- 缶の蓋は毎回しっかり閉める
天ぷらの店には、ごま油を合わせて使うところもあります。植物油は買取の対象です。ラードや牛脂など動物性の油を使う店は、植物油と混ぜずに分けておき、扱いを事前にご相談ください。
店から出た揚げ油は、再資源化されて航空燃料のSAFやバイオ燃料の原料になります。捨てれば処理に手間のかかるものが、燃料の原料として次に使われます。
家庭向けの回収場所と、お店の油の出し先は分けて考える
京都市は、家庭から出る使用済みのてんぷら油を地域の回収場所で集め、市の施設でバイオディーゼル燃料にして、ごみ収集車や市バスに使っています。京都で暮らしている方には、なじみのある仕組みだと思います。
ただ、これは家庭向けの仕組みです。お店で出る油は商売のなかで出るものなので、業者に回収を頼むのが一般的です。家庭用の回収場所に店の油を持ち込むのは避けてください。扱いに迷うときは、京都市の窓口で確かめておくと安心です。
お店の油を業者に頼むときは、無料で回収してもらえるか、容器を用意してもらえるか、どれくらいの量から頼めるかを確かめておきましょう。OIL BEESは、廃食用油の回収も容器の設置も無料で、一斗缶2缶から回収しています。
よくある質問
Q. 町家の小さな店で、揚げ物は一部のメニューだけです。それでも回収を頼めますか?
A. 頼めます。回収は一斗缶2缶ぶんからです。容器の設置も無料なので、置き場の広さに合わせて缶をご用意します。たまるまでに時間がかかる店でも、置き場さえ決まれば無理なく続けられます。
Q. 夜だけ営業している店です。回収のときに店を開けておく必要はありますか?
A. 回収に立ち会いは不要です。最初に、缶を出しておく場所や鍵の扱いを取り決めておけば、営業時間の外でも受け渡しができます。回収の日時と量はポータルで確認できます。
Q. 京都市の中心部から離れた、伏見や山科のあたりの店でも対応できますか?
A. 京都市内の住所をお知らせいただければ、伺えるかどうかを包み隠さずお返事します。対応できない場所を「たぶん大丈夫です」とお答えすることはしません。まずは住所と、だいたいの油の量をお知らせください。
Q. 今の業者から切り替えたいのですが、何から決めればよいですか?
A. まず今の契約の内容(容器の持ち主、解約を伝える時期など)を確かめ、そのうえで新しい置き場と受け渡しの方法を決めます。容器を入れ替える日をそろえておくと、缶のない日をつくらずにすみます。
まとめ
- 京都市中心部の店は、町家の細長い間取りや細い通りのために、廃油の「置き場」と「受け渡し」で悩むことが多い
- 町家の店は、油を移す缶と満杯の缶の置き場を分け、坪庭や表の格子の前には置かない
- 祇園・先斗町などの夜の店は、立ち会い不要の回収を前提に、缶を出す場所と鍵の扱いを決めておく
- 観光のお客さまで量が大きく変わる店は、繁忙期の頻度の調整を早めに相談し、ポータルで量の波をつかむ
- 家庭向けの回収場所と、お店の油の出し先は分けて考える
OIL BEESでは、京都市内の飲食店の廃食用油を無料回収・買取しています。缶を置く容器も無料で設置し、一斗缶2缶ぶんから、お店の方が立ち会わなくても回収します。住所をお聞きしたうえで、回収に伺えるかどうかを先にお返事しますので、町家の小さな店や路地の店で置き場に困っている方も、気軽にお問い合わせください。


