廃油の回収を頼もうとすると、最初に聞かれることの一つが「定期で来てもらうか、たまったら呼ぶか」です。決まった間隔で回収に来てもらうのが定期回収、缶がたまったところで連絡して来てもらうのがスポット回収です。どちらも廃油を引き取ってもらうことに変わりはありませんが、店の側の手間や、置き場の使い方はかなり違ってきます。
どちらがよいかは、店の大きさよりも「油の出方」で決まります。毎週ほぼ同じ量が出る店もあれば、週末だけ、あるいは季節のメニューの時期だけ一気に増える店もあります。営業日そのものが不定期な店もあるでしょう。出方が違えば、合う頼み方も違います。
この記事では、定期回収とスポット回収の仕組みの違い、それぞれが向いている店、迷ったときの決め方、そして途中で切り替えるときの考え方を順に整理します。回収の間隔そのものをどう決めるかではなく、「どちらの頼み方にするか」に絞った話です。
定期回収とスポット回収、それぞれの仕組み
定期回収:決まった間隔で回収に来てもらう
定期回収は、最初に油の量を伺って回収の間隔を決め、その間隔で回収に伺う頼み方です。店の側は、毎回連絡をしなくても回収が来ます。次の回収がいつになるかが前もって分かるので、それに合わせて缶を置き場に出しておけば済みます。OIL BEESの回収は立ち会いが不要なので、仕込みや営業の準備で店の人が手を離せない時間でも、回収を進められます。
スポット回収:たまったら連絡して来てもらう
スポット回収は、廃油の缶がある程度たまったところで店から連絡し、日程を決めて回収に来てもらう頼み方です。OIL BEESは最小2缶から回収しているので、2缶以上たまっていれば依頼できます。量が少ない時期は無理に呼ぶ必要がなく、多い時期には早めに呼ぶ、というように、店の都合に合わせて動けるのが特徴です。
二つの頼み方の違いを並べると
- 連絡の手間:定期は最初に決めればあとは不要。スポットは毎回店から連絡する
- 頼み忘れ:定期は起きない。スポットは連絡を忘れると缶が置き場から溢れる
- 量の波への強さ:定期は量が大きく変わると間隔が合わなくなる。スポットは波に合わせやすい
- 置き場:定期は次の回収までの量が置ければよい。スポットは数缶ためておける場所が要る
- 予定の立てやすさ:定期は回収日が前もって分かる。スポットは連絡してから日程が決まる
どちらにも長所と短所があり、どちらが上ということはありません。大事なのは、自分の店の油の出方と、店の人の動き方にどちらが合うかです。
定期回収が向いている店
定期回収が力を発揮するのは、次のような店です。
- 揚げ物の量が週ごとにあまり変わらず、毎月ほぼ同じ缶数が出る
- 置き場が狭く、数缶以上はためておけない
- 発注や片づけの担当がよく替わり、連絡を忘れやすい
- 店舗が複数あり、どの店も同じ組み方にそろえたい
定食屋や揚げ物が主力の専門店、社員食堂、惣菜や弁当の製造など、毎日決まった量を揚げる店は、油の出方が安定しています。こうした店では、一度間隔を決めてしまえば、あとは回収日に缶を出しておくだけで回ります。
定期回収のいちばんの良さは、「頼むのを忘れても来る」ことです。忙しい店ほど、廃油の連絡は後回しになりがちです。気づいたときには置き場がいっぱいで、通路に缶がはみ出していた、ということが起きにくくなります。担当者が替わっても仕組みは変わらないので、引き継ぎで抜け落ちる心配もありません。
店舗が複数ある会社にとっても、定期回収は管理がしやすい頼み方です。各店の回収日が前もって決まっているので、本部やエリアの責任者が「どの店が、いつ、どのくらい出したか」を同じ形で追えます。店ごとに頼み方がばらばらだと、ある店はこまめに呼んでいて、別の店は置き場が溢れるまで放っていた、ということが起きがちです。
一方で、量が大きく変わったときには注意が要ります。揚げ物のメニューを減らした、営業日を減らした、といった変化があると、回収日に缶がそろわないことがあります。逆に、メニューを増やしたのに間隔がそのままだと、回収日の前に置き場が埋まります。定期回収にしたあとも、量が変わったと感じたら間隔を見直すことが前提です。
スポット回収が向いている店
スポット回収が合うのは、油の出方に波がある店や、量がまだ読めない店です。
- 揚げ物が日替わりや週末だけで、週ごとの量の差が大きい
- 仕出しやイベントの出店など、注文次第で揚げる量が決まる
- 営業日が不定期で、出る量の見当がつけにくい
- 置き場に余裕があり、数缶ならためておける
- 開業したばかりで、どのくらい出るのかがまだ分からない
こうした店で定期回収を組むと、間隔を決める基準になる「いつもの量」がありません。少ない時期に合わせると多い時期に溢れ、多い時期に合わせると少ない時期には缶がそろいません。たまった分だけ呼ぶスポット回収のほうが、無理がありません。仕出しやケータリングのように、大口の注文が入った週だけ一気に揚げる店では、注文が終わったあとにまとめて呼ぶ、という使い方ができます。
ただし、スポット回収には「連絡を忘れる」という弱点があります。これを防ぐには、何缶たまったら連絡するかを先に決めておくのが一番です。置き場に置ける缶の数から1〜2缶を引いた数を「連絡する目安」にして、置き場の壁に書いておくと、だれが見ても連絡のタイミングが分かります。連絡する人も、店長なのか、その日の締めの担当なのかを決めておきます。
もう一つ気をつけたいのが、ためすぎです。置き場が広い店では、つい長くためてしまいがちですが、廃油を何週間も置いておくと臭いが強くなり、虫も寄りやすくなります。缶の数だけでなく、最初の缶を出してから何週間たったか、という目安も持っておくと安心です。
迷ったときは三つの数字を出してみる
どちらにするか決めかねるときは、次の三つを紙に書き出してみてください。
- 1か月に出る廃油の缶の数。多い月と少ない月の両方
- 置き場に、ふたを閉めた状態で無理なく置ける缶の数
- 多い月と少ない月の差がどのくらいあるか
数字が出たら、次のように考えると決めやすくなります。
差が小さく、置き場が狭いなら定期回収
毎月の量が安定していて、ためておく場所もない店は、定期回収が向いています。間隔は、置き場に余裕が少し残る程度に決めます。
差が大きく、置き場に余裕があるならスポット回収
量の波が大きく、数缶ならためておける店は、スポット回収で無理がありません。連絡する缶の数の目安だけは、最初に決めておきます。
差が大きく、置き場が狭いなら定期回収を基本に調整する
いちばん悩むのがこの組み合わせです。量の波は大きいのに、ためておく場所がない。この場合は、少ない時期に合わせた定期回収を基本にして、多い時期だけ間隔を詰めるのが現実的です。OIL BEESでは、繁忙期の頻度の調整や、季節に合わせた変更にも対応しています。多くなる時期が前もって分かっていれば、早めに伝えておくと組みやすくなります。
数字の見当がつかない場合は、まずスポット回収で始めて、何回か回収してから考える、という手もあります。
途中で切り替える、組み合わせる
最初に決めた頼み方を、ずっと続けなければならないわけではありません。店の状況が変われば、頼み方も変えて構いません。
スポットで始めて、量が読めたら定期へ
開業したばかりの店や、揚げ物のメニューを増やしたばかりの店は、最初はスポット回収で様子を見るのが安全です。何回か回収するうちに、1か月にどのくらい出るのかが見えてきます。量が安定していると分かったら、定期回収に切り替えると、連絡の手間がなくなります。
量が減ったら、間隔を延ばすかスポットへ
揚げ物のメニューを減らした、営業時間を短くした、といった理由で量が減ったときは、定期回収の間隔を延ばすか、スポット回収に切り替えるかを考えます。少し減っただけなら間隔の調整で足り、量が読めなくなったならスポットのほうが合います。
見直しの材料は回収の記録
切り替えを考えるときの一番の材料は、これまでの回収の記録です。OIL BEESなら、過去の回収日と量がポータルに残っています。何か月分かを並べてみると、量が増えているのか減っているのか、波がどのくらいあるのかが分かります。感覚ではなく記録を見て決めると、切り替えたあとに「やっぱり合わなかった」となりにくくなります。
どちらの頼み方でも、先に決めておくこと
定期でもスポットでも、回収がうまく回るかどうかは、店の側の準備で決まる部分が大きいものです。頼み方を決めるのと一緒に、次のことも決めておきましょう。
缶を出しておく場所
回収の担当者が缶を取りに行く場所を一か所に決めます。立ち会いなしで回収するので、だれが来ても迷わない場所であることが大事です。厨房の奥にしか置けない場合は、回収日だけ裏口の近くに出しておく、といった決め方もあります。鍵のかかる場所に置く場合は、開け方も最初に相談しておきます。
容器とふた
廃油を入れる容器は、ふたがきちんと閉まるものを使います。ふたが開いたままだと、雨水やほこりが入り、臭いも広がります。OIL BEESでは回収用の容器の設置も無料なので、置き場の広さと量に合った容器を相談して決められます。
店の側の連絡役
定期回収なら量が変わったときに、スポット回収なら缶がたまったときに、店から連絡する人が要ります。だれが連絡するのかを決めておかないと、「だれかが連絡しただろう」と全員が思ったまま、置き場が埋まっていきます。店長が不在の日が多い店は、副店長やその日の締めの担当など、二人目の連絡役も決めておくと抜けがありません。
よくある質問
Q. 定期回収にすると、缶が少ない日にも回収に来ることになりますか?
A. 回収の間隔は、伺った油の量をもとに缶がそろう頃に合わせて決めます。量が減って、回収日に缶がそろわないことが続くようなら、間隔の見直しをご相談ください。
Q. スポット回収は、何缶たまったら頼めますか?
A. 最小2缶から回収しています。連絡してから回収に伺うまでには日程の調整が要るので、置き場がいっぱいになる前、1〜2缶ぶんの余裕があるうちに連絡していただくと安心です。
Q. 定期回収からスポット回収に、途中で変えられますか?
A. 量や営業の形が変わったときは、回収の頼み方を見直せます。最近の量の変化と、置き場に置ける缶の数を伺ったうえで、どちらが合うかを一緒に考えます。
Q. 回収できる地域かどうかは、どちらの頼み方でも同じですか?
A. 同じです。どちらの頼み方を考えている場合も、まず店の所在地を教えてください。回収できるかどうかを先にお伝えします。
まとめ
- 定期回収は決まった間隔で回収に来てもらう頼み方、スポット回収はたまったら連絡して来てもらう頼み方
- 量が安定していて置き場が狭い店は定期、量の波が大きく置き場に余裕がある店はスポットが合う
- 波が大きく置き場も狭い店は、定期を基本にして多い時期だけ頻度を上げる
- スポットにするなら、連絡する缶の数の目安と、連絡する人を先に決めておく
- 開業時はスポットで様子を見て、量が読めたら定期へ。回収の記録をもとに見直す
OIL BEESでは、定期でもスポットでも、廃食用油を無料で回収し、植物油は買い取りの対象にしています。容器は無料で置かせていただき、受け取りの場に居合わせていただく必要もありません。定期とスポットのどちらにするか決めかねている段階でも、店の油の出方を伺って一緒に考えますので、気軽にお問い合わせください。


