「受託している厨房が10か所あって、廃油の業者も請求もバラバラなんです」——給食の受託運営をされている会社の方から、こうしたご相談をいただきます。
企業の社員食堂、福祉施設、病院、学校——複数の拠点を受託している給食会社では、拠点ごとに廃油の業者・単価・回収頻度が違うという状態がよく起きます。前の運営会社から引き継いだ契約がそのまま残っていたり、施設側が契約している業者を使っていたり、事情はさまざまです。
この記事では、多拠点の廃油を整理して、管理と数字を一本化する進め方をお伝えします。
多拠点運営で廃油がバラバラになる理由
拠点ごとに契約の経緯が違う
受託のタイミングも、施設側の事情も、拠点ごとに違います。結果として「なぜこの業者なのか、誰も説明できない契約」が残ります。単価も条件も比較されないまま、何年も続いているケースは珍しくありません。
本部としては、拠点の日常業務を止めてまで契約を見直す動機が生まれにくい。これが状態を固定させています。ただ、食用油の価格が動いている今は、見直しの価値が以前より大きくなっています。
現場の負担が本部から見えない
缶が満杯で置き場に困っている、回収日が営業と合わない、担当者が毎回電話している——こうした現場の小さな負担は、数字に出ないので本部に届きません。届くのは、トラブルが起きたときだけです。
数字が集約できない
拠点ごとに業者が違うと、「全社で年間どれだけ廃油が出ているか」が分かりません。食数あたりの油の使用量を比べれば、調理オペレーションの差も見えるはずなのに、その材料がない状態です。
放置したままだと起きること
- 🔸 条件の悪い契約が残り続ける:処理費を払っている拠点と、買取の拠点が混在する
- 🔸 拠点間でオペレーションがばらつく:分別・保管のルールが統一されない
- 🔸 本部が実態を把握できない:改善提案の材料が出てこない
- 🔸 担当者の異動で情報が失われる:連絡先も条件も、個人の記憶に残っている
- 🔸 施設側への報告ができない:SDGsの取り組みを聞かれても数字で答えられない
一本化の進め方
ステップ1:現状の棚卸しをする
拠点名/業者名/回収頻度/費用または買取の有無/容器の数——この5項目を一覧にするところから始めます。表を作った時点で、条件の差が一目で見えます。ここで驚かれる会社がほとんどです。
ステップ2:施設側の契約と自社の契約を分ける
施設が直接契約している拠点は、すぐには変えられません。まずは自社の裁量で動かせる拠点から手をつけるのが現実的です。動かせないところは、現状のまま記録だけ揃えます。
ステップ3:モデル拠点で試す
- ✅ 1〜2拠点で切り替えて、現場の反応を見る——いきなり全拠点は動かさない
- ✅ 容器・頻度・置き場の型を作る——他拠点に横展開できる形にする
- ✅ 3ヶ月分の記録を取る——効果を数字で説明できるようにする
ステップ4:記録と請求をまとめる
拠点ごとの回収量が一箇所で見える状態になると、本部の仕事が変わります。「A拠点は1,000食あたりの油の使用量が多い」といった気づきが、調理指導の材料になります。廃油の管理が、品質管理の入口になるわけです。
施設側への説明材料にもなる
受託の更新時や提案の場で、環境への取り組みを聞かれることが増えています。「御施設から出た廃食用油は、年間これだけ資源として再利用されています」と数字で言えるかどうかは、意外と効きます。
回収した植物性の廃食用油は、SAF(航空燃料)やバイオ燃料の原料として再資源化されます。給食という日々の仕事が、そのまま環境への貢献につながっている——これは受託先にとっても説明しやすい話です。
コスト削減の提案だけでなく、こうした付加価値を一緒に持っていけるのは、受託事業では強みになります。数字が揃っていれば、資料づくりも難しくありません。
OIL BEESなら受託給食会社にどう対応するか
OIL BEESは、複数拠点をまとめての回収に対応しています。拠点ごとに発生量が違っても、それぞれに合った容器と頻度を設計します。回収費用はかかりません。植物油は買取の対象です。
回収の記録はポータルでご確認いただけますので、本部で全拠点の数字を把握できます。拠点担当者が異動しても、情報が個人に紐づかない状態を作れます。
まずは1拠点からのお試しでも構いません。現場の手間がどう変わるかを見ていただいたうえで、広げるかどうかをご判断ください。無理に全拠点をまとめる必要はありません。
よくある質問
Q. 対応エリア外の拠点があります。どうなりますか?
A. 東海エリアを中心に、関西にも展開しています。対応できる拠点とできない拠点が混在する場合は、正直にお伝えしたうえで、できる範囲からご提案します。
Q. 請求をまとめることはできますか?
A. ご要望に応じて調整できます。拠点別の内訳が必要か、合算が良いか、経理のやり方に合わせてご相談ください。
Q. 1拠点だけで試せますか?
A. できます。むしろ、まず1拠点で現場の感触を確かめていただくことをおすすめしています。
Q. 施設側が契約している業者を変えるのは難しいのですが。
A. 無理に動かす必要はありません。自社の裁量で変えられる拠点から始めて、実績ができてから施設側に相談するという順番が現実的です。
Q. 拠点によって発生量の差が大きいのですが、条件は揃えられますか?
A. 容器のサイズと回収頻度は拠点ごとに変えつつ、運用のルールと記録の形式は揃える——という組み方が現実的です。量の少ない拠点も最小2缶から対応しますので、小さな厨房が取り残されることはありません。全拠点で同じ運用に無理やり合わせるより、現場ごとに最適化したほうが結果的に管理は楽になります。
まとめ
- ✅ まず拠点別の一覧表を作る——条件の差は表にした瞬間に見える
- ✅ 動かせる拠点から手をつける——施設契約はすぐに変えなくていい
- ✅ モデル拠点で型を作って横展開する——いきなり全拠点はリスクが高い
- ✅ 記録が揃うと調理指導と提案の材料になる——廃油管理は品質管理の入口
OIL BEESでは、多拠点をまとめた廃食用油の回収と記録の一元化に対応しています。「まず現状を整理したい」という段階からで構いませんので、気軽にお問い合わせください。一度現場を見させてもらい、ベストな提案をいたします。


