フードコートや商業施設の飲食店街に店を出すと、廃油の扱いは自分の店だけでは決められません。施設には館内のきまりがあり、ごみや資源を出す場所、搬入口を使える時間、業者が出入りするときの手続きなどが決まっています。路面店のつもりで「いつもの業者に頼めばいい」と考えていると、出店してから話が食い違うことがあります。
施設での廃油の出し方は、大きく二つあります。施設の共用の置き場にまとめて出す方法と、店ごとに業者と契約して回収を頼む方法です。どちらが合うかは、施設のきまり、店で出る油の量、バックヤードの広さによって変わります。
この記事では、テナントとして出店している店長や本部の担当の方に向けて、施設のきまりの確かめ方と、共用の置き場と店ごとの回収のどちらを選ぶかの決め方をまとめました。施設を管理する側ではなく、出店する店の側から見た段取りです。
まず施設のきまりで、廃油の出し先がもう決まっていないかを確かめる
商業施設では、出店の契約や館内のきまりのなかで、廃棄物の出し方が決められていることがよくあります。廃油についても、次のどれにあたるかを最初に確かめてください。
- 施設が業者を決めていて、テナントはその業者に出すことになっている
- 施設に共用の廃油置き場があり、出し方だけが決まっている(業者はテナントが選ぶ)
- 施設は関わらず、テナントが自分で業者を探して契約する
確かめる先は、施設の管理事務所や、出店のときの窓口です。出店の手引きや館内のきまりをまとめた冊子に書かれていることもあります。あわせて、業者が搬入口から出入りするときの届け出の方法や、搬入口を使える時間帯も聞いておくと、あとで困りません。
施設が業者を決めている場合は、基本的にそのきまりに従います。テナントが業者を選べる場合に、共用の置き場にまとめるか、店ごとに回収を頼むかを考えることになります。
同じ施設でも、改装やテナントの入れ替えのときにきまりが変わることがあります。前に別の施設に出店したときのやり方や、前のテナントのやり方をそのまま当てはめず、出店のたびに確かめ直すのが安全です。
共用の置き場にまとめる方式は、揚げ物の少ない店に向いている
共用の置き場にまとめる方式では、施設のバックヤードに廃油の容器が置かれ、各テナントが使い終わった油をそこへ運びます。回収の手配は、施設の側やテナントどうしの取り決めでまとめて行います。
向いている店
- 揚げ物が一部のメニューだけで、自分の店だけでは缶がなかなか埋まらない
- 店のバックヤードが狭く、缶を置いておく場所がない
- 業者とのやりとりを、自分の店で受け持ちたくない
気をつけたいこと
共用の容器にはいくつもの店の油が集まるため、どの店がどれだけ出したかがわかりにくくなります。植物油は本来買取の対象ですが、共用の容器に集めた油の買取をどう扱うかは、施設やテナントどうしで決めておく必要があります。
また、一つの店が揚げカスや水の混ざった油を入れると、容器全体の油の状態が悪くなります。ラードなど動物性の油を使う店の油が混ざると、あとから分けることもできません。共用にするなら、入れてよい油と入れてはいけないものを置き場に張り出しておくと、トラブルを防げます。施設によっては、テナントどうしの集まりで共用部の使い方を話し合うこともあります。新しく出店したときは、そうした場で廃油の出し方を確かめておくと、ほかの店とのすれ違いを防げます。
共用の容器がいっぱいになったときに、誰が施設の側へ知らせるのかも決めておきます。満杯のまま放っておくと、あとから来た店が容器の横に缶を置きはじめ、置き場が散らかる原因になります。
店ごとに回収を頼む方式は、揚げ物が売上の中心の店に向いている
店ごとに回収を頼む方式では、自分の店で容器を用意し、業者と直接やりとりします。容器は、店のバックヤードか、施設の共用置き場のなかで自分の店に割り当てられた場所に置きます。
向いている店
- 唐揚げ、天ぷら、とんかつ、ポテトなど、揚げ物が売上の中心
- 油の量が多く、共用の容器だとすぐにいっぱいになる
- 植物油を分けて出し、買取の対象にしたい
- 店の油の量を記録して、仕入れや油の使い方の見直しに使いたい
気をつけたいこと
店ごとに回収を頼む場合でも、回収の人は施設の搬入口から出入りします。出入りの届け出や入館証の受け取り方、置き場の鍵の扱いを、施設の管理事務所と業者の間でどう取り決めるかを、先に確認しておきます。
OIL BEESの回収は立ち会い不要です。施設の手続きと置き場が決まれば、営業中に店のスタッフが手を止めて回収に付き添う必要はありません。容器の設置も無料なので、置き場の広さに合わせた数の缶を置けます。回収の日時と量はポータルで確認できるので、施設の側から量を聞かれたときにも、画面の記録をもとに答えられます。
共用置き場の中に自分の店の区画をもらう場合
施設によっては、共用の置き場のなかに、テナントごとの区画や棚が割り当てられていることがあります。この場合は、区画に店名を表示し、自分の店の缶がほかの店の缶と混ざらないようにしておきます。区画の床に受け皿や敷き板を置いておくと、こぼれた油が共用の床に広がらず、掃除の手間も減ります。区画の広さに対して缶が多すぎると、はみ出した缶が通路をふさぐので、置ける数を先に確かめて、その数に合わせて回収の段取りを組みます。
どちらにするかは、量・揚げ物の比重・置き場・出店期間の四つで決める
迷ったときは、次の四つを順に考えると決めやすくなります。
- 油の量:一斗缶2缶ぶんがたまるまでにどれくらいかかるか。すぐにたまるなら店ごとの回収、なかなかたまらないなら共用も考える
- 揚げ物の比重:揚げ物が売上の中心なら、油の状態を自分で管理できる店ごとの回収が向いている
- 置き場:自分の店のバックヤードや、共用置き場の自分の区画に、缶を置く場所がとれるか
- 出店期間:長く出店するなら店ごとの回収で記録を残す。短い期間の出店なら、施設のきまりに合わせて共用を使う
OIL BEESは一斗缶2缶から回収しているので、フードコートの小さな区画の店でも、店ごとの回収を選べます。量が少ないからといって、共用にしかできないわけではありません。
反対に、揚げ物の多い店が共用の容器を使うと、容器がすぐにいっぱいになり、ほかの店が出せなくなります。量の多い店ほど、施設の側からも店ごとの回収を勧められることがあります。たとえば、唐揚げやとんかつが主力の店と、揚げ物はポテトだけというクレープやドリンクの店とでは、同じ広さの区画でも出る油の量はまるで違います。自分の店の量がどれくらいかを、出店の前に見積もっておきましょう。フライヤーに入る油の量と、油を替える間隔がわかれば、おおよその量は出せます。
開店前と、退店や業態を変えるときに決めておくこと
開店前
オープンの直前は内装の工事や仕入れの準備で慌ただしく、廃油の段取りは後回しになりがちです。しかし、営業を始めればその日から油は出ます。開店前に、置き場、容器の数、施設への届け出、回収の頼み先を決めておきます。
新しい油の仕入れ先を決めるときに、廃油の回収もあわせて相談しておくと手間が省けます。新油の販売もOIL BEESで扱っているため、廃油の回収と同じ窓口で頼めます。仕入れと回収の窓口が一つになれば、施設に届け出る出入りの業者の数も減らせます。
退店や業態を変えるとき
退店するときは、フライヤーに残った油や、置き場に残った缶をどうするかを、施設と業者の両方と早めに決めておきます。原状回復の工事が始まってから缶が残っていると、搬出の段取りを組み直すことになります。容器の返却や契約の終わり方も、事前に確かめておきましょう。
同じ区画で業態を変える場合も、揚げ物の量が大きく変わるなら、容器の数や回収の頻度を見直します。OIL BEESは繁忙期の頻度の調整や、季節に合わせた回収の変更にも対応しています。
期間限定の出店や催事のとき
商業施設の催事場や、期間を区切った出店では、出店の期間が短いぶん、廃油の段取りを決める時間もかぎられます。出店の申し込みのときに、施設の側で廃油の置き場を用意しているか、出店者が自分で持ち帰るきまりかを確かめておきます。持ち帰るきまりなら、移動のあいだにこぼれないよう、蓋の閉まる缶を用意しておくことが欠かせません。
共用の通路と置き場を汚さない運び方
フードコートの店は、厨房から置き場まで、共用の通路を通って油を運ぶことが多くなります。ほかの店のスタッフや、施設の清掃の方も使う通路です。
- 缶は台車に載せて運び、蓋を閉めてから動かす
- 熱い油は冷めてから缶に移す
- こぼしたら、その場ですぐにふき取り、施設の管理事務所に伝える
- 缶の外側についた油は、ふき取ってから置き場に置く
共用の通路の床に油が残ると、滑って転ぶ事故につながります。置き場の床が油で黒くなると、においや虫のもとにもなり、施設全体の問題になります。自分の店の缶に店名を書いておくと、置き場で取り違えが起きず、汚れがあったときもどの缶かすぐにわかります。
油を運ぶ時間も決めておくと安心です。お客さまの多い昼どきや、ほかの店の搬入が重なる時間を避け、開店前や閉店後にまとめて運ぶようにすれば、通路で人や台車とぶつかることも減ります。
出た油は再資源化され、SAF(航空燃料)やバイオ燃料の原料になります。施設として環境への取り組みをまとめるときにも、テナントの廃油がどう使われているかを伝える材料になります。
よくある質問
Q. 施設が業者を指定しています。自分の店だけ別の業者に頼めますか?
A. 施設のきまり次第です。業者が指定されている場合は、それに従うのが基本です。変えたい場合は、まず施設の管理事務所に、ほかの業者に頼んでよいかを確かめてください。
Q. 揚げ物は一部のメニューだけで、量が少ないです。店ごとに頼む意味はありますか?
A. OIL BEESは一斗缶2缶から回収しているので、量の少ない店でも頼めます。2缶たまるまでに時間がかかりすぎる場合や、置き場がとれない場合は、施設の共用の置き場を使うほうが合うこともあります。
Q. 回収のとき、店のスタッフが立ち会う必要はありますか?
A. 回収に立ち会いは不要です。ただ、施設の搬入口から出入りするので、入館の手続きや置き場の鍵の扱いは、事前に施設の管理事務所と取り決めておきます。
Q. 施設から、廃油の量を報告するよう言われています。どうすればよいですか?
A. ポータルを開けば、回収の日時と量を見られます。報告のたびに伝票を探さなくても、画面で確かめた記録をもとに報告できます。
まとめ
- フードコートや商業施設では、まず施設のきまりで廃油の出し先が決まっていないかを確かめる
- 共用の置き場にまとめる方式は揚げ物の少ない店に、店ごとに回収を頼む方式は揚げ物が売上の中心の店に向いている
- 迷ったら、油の量・揚げ物の比重・置き場・出店期間の四つで決める
- 開店前と退店のときに、置き場・容器・届け出・頼み先を決めておく
- 共用の通路と置き場を汚さないよう、台車で運ぶ、蓋を閉める、缶に店名を書く、の三つを守る
OIL BEESでは、フードコートや商業施設に出店する飲食店の廃食用油を無料回収・買取しています。容器は無料で置き、一斗缶2缶ぶんから、スタッフが立ち会わなくても回収します。施設の住所をお聞きし、回収に伺えるかどうかを先にお返事しますので、出店前の段取りの相談からでも、気軽にお問い合わせください。


