飲食店で日々使われる油。その「使い終わった油(廃食用油)」、どう処理していますか?
「流しに捨てるのはダメって聞いたけど……」「固めて可燃ゴミに出してるよ」そんな対応、実は法律違反になる可能性があるのです。特に店舗として営業している場合、個人とは違って事業者としての責任が問われます。
この記事では、「廃油 法律」というテーマに絞り、飲食店が知っておくべきルールや、違反した場合のリスク、そして安全で合法的に処理する方法を、わかりやすく解説します。
廃食用油に関する法律とは?まず押さえるべき3つの制度
飲食店の経営者や衛生管理担当者が知っておくべき「廃油の法律」は、主に次の3つです。それぞれの役割を理解しておけば、誤った処理や思わぬ違反を防げます。
廃棄物処理法の対象になる「事業系廃油」
まず最も重要なのが「廃棄物の処理及び清掃に関する法律(廃棄物処理法)」です。この法律では、飲食店や食品工場などから出る廃食用油は「事業系一般廃棄物」に分類されます。
つまり、家庭ゴミのように市町村の回収には出せません。さらに、不適切に処理したり、無許可の業者に渡したりするのも法律違反になります。
下水道法違反になる油の排出とは?
「ちょっとなら排水口に流しても大丈夫でしょ」と思っていませんか?
実はそれ、下水道法違反になる可能性があります。大量の油を排水に流すと、下水管が詰まり、環境汚染や悪臭・害虫の発生を招きます。悪質な場合、罰金や業務停止命令が科されることも。
HACCPに基づく衛生管理でも廃油は対象
令和3年6月からすべての飲食店にHACCP(ハサップ)に基づく衛生管理が義務化されました。この中でも、「使用済み油の管理」は重要なポイント。
酸化した油の使用や、放置された廃油による異物混入は、食中毒やクレームの原因になりかねません。廃油を適切に処理することも、HACCPの一環として取り組むべき衛生管理です。
法律違反になるとどうなる?罰則・営業停止リスクも
法律に従わずに廃食用油を処理した場合、思わぬトラブルや経営への大打撃を招く恐れがあります。「知らなかった」では済まされない、現実的なリスクをご紹介します。
よくある違反事例と罰金の金額
たとえば以下のようなケースは、実際に行政指導や処罰の対象となった例です。
- 廃油を排水口に流し続け、近隣の下水管が詰まる(下水道法違反)
- 許可を持たない業者に廃油を引き渡す(廃棄物処理法違反)
- 廃油を可燃ゴミとして排出(不法投棄扱い)
これらの違反には、30万円以下の罰金や懲役刑が科される可能性があります。さらに、違反内容によっては保健所からの営業停止命令が出されることもあります。
廃油の放置・不法投棄の代償
使用済みの油を長期間店の裏に放置していたり、夜間にこっそり流していたり…。こうした行為は明確な不法行為です。特に廃油の不法投棄は、環境への影響が大きく、刑事事件に発展する可能性もあります。
また、「異臭がする」「害虫が発生した」などの苦情が近隣から寄せられると、地域からの信頼も失われてしまいます。
食中毒や火災リスクに直結する可能性も
酸化した古い油を繰り返し使っていると、油の変質が進み、揚げ物の色や匂い、味に悪影響を与えるだけでなく、発煙や発火のリスクも高まります。
また、廃油を不適切に管理していると、そこから微生物や異物が入り込み、食中毒の原因にもなり得ます。これもHACCP違反に直結し、行政処分の対象になりかねません。
違反を防ぐ!飲食店がやるべき廃油の管理ルール
法律違反を防ぐためには、日頃からの適切な管理と対応が何より大切です。ここでは、飲食店が実践できる具体的なポイントを3つ紹介します。
保管容器の注意点(密閉性・表示など)
使用済みの油は、専用の密閉容器に保管しましょう。よくあるトラブルは、「一斗缶のフタが開いていて異物や虫が入る」「容器の劣化で油漏れが起きる」といったケースです。
また、容器には「廃食用油」「使用日」などのラベル表示をしておくと、HACCP対応としても有効です。スタッフ間での情報共有にも役立ちます。
定期的な業者回収でリスクゼロに
自店舗での廃油処理は手間もリスクもつきもの。そこで重要なのが、信頼できる回収業者に定期的に引き取ってもらうことです。
とくに、無料回収を行っている専門業者なら、コストもかけずに合法的な処理が可能です。“回収証明書”の発行がある業者を選べば、廃棄のトレーサビリティ(追跡性)も確保できます。
油の酸化チェックで品質トラブルも予防
廃油になる前段階、つまり「使用中の油の鮮度」にも注意が必要です。酸化した油を使い続けると、揚げ物のクレームや健康リスクにつながりかねません。
「見た目」や「匂い」ではなく、数値で酸化度を測定することで、客観的な判断が可能です。こうした管理を実施していれば、衛生管理レベルが高い店として評価されることにもつながります。
OIL BEESの無料回収サービスで“合法かつ安全”に
廃油の法律違反を防ぎたい、でも自社で管理しきれない…。そんな飲食店の課題を、OIL BEESのサービスがしっかりサポートします。コストをかけず、手間も減らし、法令にも準拠した安心の廃油処理をご提案します。
無料回収&定期訪問で放置ゼロ
OIL BEESは、廃食用油の無料回収サービスを提供しています。店舗のスケジュールに合わせて定期的に訪問し、使用済み油を回収。保管スペースが圧迫される心配もなく、放置による劣化や異臭も防げます。
もちろん、回収業者としての許可を取得しているため、法律違反のリスクもありません。
「おいしい油」認定制度で衛生管理にも貢献
当社では、定期的な回収時に油の酸化度を計測する「おいしい油認定制度」も運用しています。一定の基準を満たしている場合には、認定ステッカーを発行。
このステッカーは、「油の管理が行き届いている=衛生管理の意識が高い店」という証にもなり、来店者の安心感アップやブランディング強化にもつながります。

回収実績・履歴もポータルで管理可能
OIL BEESをご利用いただくお客様には、専用の回収ポータルサイトをご提供。いつ、どのくらい廃油を出したか、その合計金額はいくらかといった情報がいつでも確認可能です。
これにより、HACCPの記録管理にも対応。紙ベースでの煩雑な記録が不要になり、現場の負担も大幅に軽減できます。
法令遵守はお店の信頼を守る第一歩
廃食用油の処理は、ただの後片付けではありません。法律を守り、衛生と環境に配慮した行動が、飲食店の信用やブランド価値を大きく左右します。
知らずに流していた廃油が、営業停止や罰金の原因になったり、クレームや風評被害につながることもあります。一方で、きちんと管理し、安全な方法でリサイクルしていれば、「信頼できるお店」として評価されることは間違いありません。
OIL BEESのような専門業者に回収を任せることで、手間もリスクもなく、法律にも完全対応できます。「持続可能な飲食店経営」を目指す第一歩として、今日から廃油の管理を見直してみませんか?