「うちはラーメン屋だから揚げ物は少ないけど、餃子と唐揚げの油は捨てている。あれって回収してもらえるの?」——ラーメン店オーナーから時々こういう質問をいただきます。スープが主役のラーメン店では「揚げ物が多くないから廃油は他業態よりラク」と思われがちですが、実際には揚げ油・チャーシュー脂・香味油の残りと、廃油の発生源は意外に多岐にわたります。
しかも、ラーメン店は厨房スペースが限られていることが多く、廃油の保管場所に悩むケースも少なくありません。揚げ物専門店ほど大量ではないけれど、毎日着実に発生する。中途半端な量だからこそ「どう処理するのが正解かわからない」という悩みが生まれやすい業態です。
このページでは、ラーメン店ならではの廃食用油の発生源、現場で効率的にまとめるコツ、そして回収サービスを使ったときの具体的なメリットまでを解説します。「ラーメン店だからこの程度の量で頼んでいいのかな」と迷っている方こそ、最後まで読んでみてください。
ラーメン店ならではの廃油事情
ラーメン店の廃食用油は、揚げ物専門店や中華料理店とは違う独特の特徴があります。発生源が分散していて、種類も性質もバラバラ。だからこそ「うちは廃油が少ないから」と決めつけず、まずは自店で出ている油を整理して把握することが第一歩です。
揚げ物サイドメニューから出る油(餃子・唐揚げ・フライ)
ラーメン店の廃油でいちばん量が多いのが、サイドメニューで使う揚げ油です。代表的なのは以下のような場面で発生します。
- 🔹 餃子を「揚げ餃子」「揚げ焼き」で提供している店——焼き餃子と並べて揚げ餃子をメニューに置く店では、専用のフライヤーを稼働させているため、廃油が定期的に発生します
- 🔹 唐揚げ・チキン南蛮などのサイドメニュー——「ラーメン+唐揚げセット」は鉄板の組み合わせ。揚げ物の頻度が高い店ほど、油の劣化も早く、交換サイクルが短くなります
- 🔹 フライドポテト・春巻き・揚げワンタン——お酒のつまみや子ども向けメニューとして揚げ物を置いている店も多く、ここからも油が出ます
- 🔹 カツ丼・天丼などのご飯ものメニュー——ランチタイムにご飯メニューを充実させている店では、揚げ物専用フライヤーが必要になります
これらの揚げ油は、すべて廃食用油として回収・買取の対象になります。1回の交換で出る量が少なくても、月単位で見ると20〜40Lになる店も珍しくありません。「うちは少量だから業者に頼みづらい」と思っているオーナーが多いのですが、実際には十分回収対象になる量です。
チャーシュー脂・香味油は「廃油」になる?
ここでよく聞かれるのが、「チャーシューを煮込んだ後に表面に浮いてくる脂や、ネギ油・マー油の残り油は廃油として回収できるのか」という質問です。
結論からいうと、植物性油由来のもの(ネギ油・マー油など)は回収対象になりますが、動物性脂(チャーシューの煮汁から分離した脂、豚骨スープから出る脂など)は基本的に回収対象外です。バイオ燃料の原料として再資源化されるのは主に植物性の油であるため、動物性脂を多く含むと品質に影響が出てしまうからです。
具体的には、廃油の保管容器を以下のように分けて管理するのがおすすめです。
- ✅ 「回収対象」の容器——餃子・唐揚げ・フライ用の植物性揚げ油、ネギ油やマー油の残り、店で使った植物油全般
- ✅ 「回収対象外」の容器——チャーシューの煮汁から分離した脂、豚骨・鶏ガラスープの表面に浮いた脂など、動物性脂が中心のもの
- ❌ 混ぜないこと——植物油の容器に動物性脂を混ぜてしまうと、せっかくの廃油が回収条件から外れるケースがあります
厨房の動線上、つい同じバケツに流し込んでしまいがちですが、「回収用」と「回収対象外」をシールやマグネットでわかりやすく表示するだけで、スタッフが迷わず仕分けできるようになります。詳しい区分は、回収業者に相談すれば店舗に合わせてアドバイスしてもらえます。

廃油を効率的にまとめる現場運用
ラーメン店は厨房スペースが狭いケースが多く、廃油容器の置き場所そのものが課題になります。客席との距離が近く、ニオイが店内に漏れるリスクもあるため、保管方法には少し工夫が必要です。
容器の選び方と置き場所
廃油容器は「密閉できる」「持ち運びやすい」「ニオイが漏れにくい」の3点で選ぶのがポイントです。ラーメン店の現場でよく採用されているのは以下のタイプです。
- 🔹 18Lポリ缶(一斗缶タイプ)——もっとも一般的。フタがしっかり閉まるタイプを選べばニオイ漏れを抑えられます
- 🔹 角型ポリタンク(10〜20L)——壁際にぴったり置けるため、狭い厨房でも省スペース。複数並べると種類別に管理しやすい
- 🔹 キャスター付きの廃油受け台——フライヤーの真横に置いて、移動させずに油を移せる便利アイテム。腰への負担も軽減できます
置き場所は、できる限り厨房内の裏口付近がベストです。理由は2つあります。1つは回収業者が出入りしやすい場所にあると引き渡しがスムーズなこと。もう1つは、客席から見えない・ニオわない場所だと店舗イメージを損なわないためです。屋外に置く場合は屋根のあるスペースを選び、雨水の混入を防ぐようにしましょう。
営業中に廃油を出すタイミング
ラーメン店は昼夜ともピークがはっきりしている業態です。営業中にフライヤーから油を抜くのは、火傷のリスクや作業中の事故につながるため避けたほうがいいタイミングがあります。現場で安全に廃油を出すなら、以下のルールを徹底しましょう。
- ✅ 営業終了後、油が冷めてから移す——熱い油をそのまま移すと容器が変形したり、こぼれて火傷の原因になります。最低でも2〜3時間は冷ましてから作業しましょう
- ✅ ランチ営業とディナー営業の間(中休み)に交換しない——油の冷却時間が足りず、また再加熱までの時間が短いと現場が慌ただしくなります
- ✅ 担当者を「廃油係」として決めておく——誰が交換するのかが曖昧だと「気づいた人がやる」運用になり、油が放置されがちです。シフトに合わせて担当を明示しましょう
- ✅ 営業中はこぼれた油をすぐ拭く——フライヤー周辺の油こぼれは火災リスクに直結します。閉店時にまとめて拭くのではなく、その都度処理する習慣をつけましょう
「ラーメン店の廃油は量が少ないから後でまとめてやろう」という気持ちは理解できますが、放置すると酸化が進んで買取価格が下がる・ニオイが厨房に充満する・スタッフの転倒事故が起きるなどのリスクが積み重なります。少量でも「出たら冷まして容器に移す」を当たり前のルーチンにしましょう。
廃油回収" class="wp-image-7227"/>回収サービスを使うとどう変わる?
「廃油を自分で処分する」「ホームセンターで凝固剤を買って固める」という方法でしのいでいるラーメン店も多いですが、それは時間とコストの両面でもったいない選択肢です。回収サービスを使うとどう変わるのか、具体的に整理します。
無料回収・買取で処理コストがゼロ円に
廃食用油の回収サービスは、店舗側に費用負担がない「無料回収」が基本です。さらに油の量や品質によっては「買取」となり、廃油が収益になるケースもあります。ラーメン店の場合、月20〜40L程度であれば、地域や相場によって数千円〜の買取金額がつくことも珍しくありません。
従来のやり方と比べると、コスト構造はこう変わります。
- ❌ 従来:凝固剤や吸わせるタイプの処理材を購入——1袋あたり数百円。月に複数回使うと年間で数千〜1万円程度のコストになります。さらに固めた廃油は可燃ゴミとして出すため、ゴミ袋の枚数も増えます
- ❌ 従来:有料の産廃業者に依頼——1Lあたり数十円〜の処理費が発生するケースがあります。月20Lで毎月千円超の固定費に
- ✅ 回収サービス:処理コスト0円+買取収入——廃油を容器にためておくだけで業者が引き取り、状態がよければ買取金額もつきます
「ラーメン1杯の利益は数百円」と言われる業界ですから、この差は無視できません。月数千円の固定費削減は、ラーメン店にとって「1日あたり数杯の利益分」に相当します。
名古屋エリアのラーメン店での導入事例
名古屋市内では、家系ラーメン・濃厚鶏白湯・台湾ラーメン・つけ麺など、業態の多様化が進んでいます。それぞれの店で揚げ物の量や種類が違うため、回収サービスの使い方も少しずつ変わってきます。
- 🔹 町中華系・餃子主力の店——餃子の揚げ焼きやサイドの揚げワンタンで定期的に油を交換。月2回程度の回収サイクルが目安
- 🔹 家系・濃厚系ラーメン店——揚げ物サイドメニュー(唐揚げ・チャーシューユッケ風揚げなど)に加え、ラー油・香味油の調合に使う油の残りも出やすい。月1〜2回の回収が一般的
- 🔹 つけ麺・まぜそば系の店——揚げニンニク・揚げネギなどトッピング用の油を多く使う傾向。少量だが頻度は高く、定期回収との相性がいい
- 🔹 多店舗チェーン——本部が一括で契約することで、店舗ごとの管理が不要に。回収日もエリアごとに調整できるため、店長の負担が軽減されます
「うちは少量だから契約は難しい」と思っていたラーメン店オーナーも、相談してみたら初月から無料回収+少額買取で運用がスタートできたというケースが多くあります。回収の頻度は店舗の発生量に合わせて柔軟に決められるため、無理なく続けられるのが特徴です。
まとめ
ラーメン店の廃食用油について、発生源・現場運用・回収サービスのメリットを整理しました。最後にポイントを振り返ります。
- ✅ ラーメン店の廃油は意外に多様——餃子・唐揚げ・フライドポテトなどサイドメニューの揚げ油、香味油の残りなど、月20〜40Lになる店も少なくない
- ✅ 植物性と動物性は分けて管理——回収対象になるのは植物油由来のもの。チャーシュー脂や豚骨スープの脂は対象外なので、容器を分けて運用するのが基本
- ✅ 狭い厨房でも置き場所と容器の工夫で対応可能——密閉できる18L〜20Lのポリ缶を裏口付近に配置するのが省スペースで安全
- ✅ 廃油の交換は営業終了後・冷めてから——担当者を決めて作業手順を統一すれば、火傷・転倒・酸化のリスクを抑えられる
- ✅ 無料回収+買取でコスト構造が変わる——凝固剤や産廃業者への支払いがゼロになり、状態によっては買取収入も期待できる
「うちのラーメン店は揚げ物が少ないから」と回収サービスを敬遠しているなら、それはかえって損をしている可能性があります。少量でも毎日着実に発生する廃油を、適切なルートで処理することで、コスト削減・店内環境の改善・スタッフの安全確保まで一度に実現できます。
OIL BEESでは、名古屋市内・愛知県内のラーメン店からのお問い合わせを多数いただいており、店舗の発生量や厨房の状況に合わせて回収サイクルや容器の置き方をご提案しています。「うちの量で頼めるか確認したい」「容器の置き場所を相談したい」という方は、まずはお気軽にご相談ください。



