ペットは家族の一員。
だからこそ、日々のケアにはできるだけ「安心・安全」なものを使いたいですよね。
実は、使い終わった食用油(廃食用油)を活用して、
ペットとの暮らしに役立つ“ナチュラルなお手入れアイテム”が手作りできることをご存じですか?
今回は、廃食用油を再利用して作れるペット用ワックスや石けんなど、エコで優しいアイデアをご紹介します。
廃食用油は「天然の油脂」
使い終わった油というと「汚い」「処分が面倒」といったイメージがありますが、
実は、廃食用油もれっきとした“植物性の天然オイル”です。
特に以下のような条件の油は、再利用にぴったりです。
これらの油は、肌にやさしく、保湿性が高いという特徴があり、
人だけでなく、ペット用のお手入れにも向いています。
活用①:肉球ケアに「天然保湿ワックス」
乾燥や散歩中のアスファルトで、ペットの肉球は意外と傷みがち。
そんなときに役立つのが、廃油を活用した肉球ケア用ワックスです。

材料:
- ろ過済みの廃食用油(大さじ2)
- ミツロウ(小さじ2)
- お好みでアロマオイル(※犬猫に安全なものを選ぶ)
作り方:
- 廃油とミツロウを耐熱容器に入れる
- 湯煎または電子レンジで完全に溶かす
- よく混ぜ、容器に流し入れて固める
冷めると柔らかめのバーム状になり、肉球に薄く塗るだけでしっとり保湿してくれます。
防腐剤や香料なしで、ペットが舐めても安心です。
活用②:手作り石けんでブラッシング前のお手入れ
ペットのブラッシング前に、汚れを落としたい時にも、廃油石けんが活躍します。
材料(基本レシピ):
- ろ過した廃油:250ml
- 精製水:100ml
- 苛性ソーダ(薬局で購入可):30g
※取り扱いには注意が必要です。手袋・マスク着用の上、換気を十分に行いましょう。
作り方のポイント:
- 苛性ソーダを水に少しずつ加え(※逆はNG)、よく冷ます
- 廃油と合わせてよく混ぜる(20分以上)
- 型に流し込み、1日~2日置いて固める
- 約1か月ほど熟成させて完成
完成した石けんは、毛並みの保湿・ニオイケアにぴったり。
ただし、犬用がメインで、猫には向きません(猫は精油成分に弱いため)。
廃油アイテムのメリットは“安心・エコ・低コスト”
手作りのお手入れアイテムには、たくさんのメリットがあります。
- 安心:添加物・防腐剤ゼロで舐めても安全
- エコ:ごみになっていた油を再利用
- 節約:市販のペットケア用品よりも低コスト
特に敏感肌の子や、高齢ペットには、自然由来のケアが優しく効果的です。
注意点と保管方法
ペットの体に直接使うものだからこそ、以下の点には注意してください。
- できるだけ新しい廃油(1回使用)を使用する
- 匂いの強い油・焦げた油は避ける
- 使用前に、少量でパッチテストを行う
- 冷暗所で保管し、1ヶ月以内に使い切る
また、初めて使う場合は、必ず動物病院で相談するのも安心です。
“捨てる油”が“癒しのアイテム”に変わる
日常で何気なく捨ててしまっている廃食用油。
それがペットのケアに役立つなんて、ちょっと意外ですよね?
OIL BEESでは、飲食店の廃油を再資源化していますが、
こうした「家庭でのリユース」も、立派なサステナブルな行動です。
ペットと暮らす方にこそ、
“捨てない暮らし”のアイデアとして、ぜひ取り入れてみてください。